新世界 読了
初めてのアドベントカレンダーの12/14のエントリです
キンコン西野さんの本を会社の先輩から借りたので読んでみました。 好き嫌いがかなり分かれる人だと思いますが、自分は西野さん好き派ですね。 東京のプペルの展覧会も行きました。
- 作者: 西野亮廣
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/11/16
- メディア: 単行本
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この本では「信用」と「お金」の話が出てきます。
- どのように信用を積み上げるのか
- どのように信用をお金に変えるのか
- これからの世界はどうなっていくのか
色々な話が西野さんの視点と具体例を交えながら書かれています。 文もサクサクと読めるし、内容も面白いです。
自分的には特に興味をひかれたのは、文字数に応じて文字をお金のように扱うレターポットというサービス。 100レターを500円で買って、特定の宛先に送れるような仕組み。 例えば、被災地へ応援メッセージを送ることで、その文字数に応じて被災地の義援金になります。 実際に2018年の西日本豪雨では、135万円が岡山へ寄付されたとのことです。 発想とか考え方が既に面白いですね。
西野さんがレターポットのサービスから気づいたことが書かれているのですが、それにハッとしたので書き留めておきます。
ボクらは、使える文字に制限があると、わざわざ誰かを傷つけるようなことに文字を割かない。 たとえばキミの手元に、あと20文字しか残されていなければ、キミはその文字を大切な人に贈るだろう。 元来、言葉は美しい。 言葉を汚している原因は、「文字」が無尽蔵に発行できてしまうことと、そこからくるボクらの甘えだと知った。
言葉、、、気を付けようっと。
量を質に変えるキーポイント
アドベントカレンダーの12/9のエントリです
量をこなすことで質に変わる、すなわち何かを沢山やることで上達するというのはほんとにそうなのでしょうか?
量を質に変えるにはキーポイントが存在すると考えています。それは何かと言うと、『意識をしながら量をこなす』ことです。
自分は幼稚園の時から大学1年の時まで毎年スキーを滑っていました。もちろん滑るだけならだいたいどこでも滑れましたが、技術的には上手くなかったです。大学2年からは流行っていたスノーボードを滑るようになりました。*1 社会人になって5年目くらいのときに、知り合いのスキー大好きオジさんに誘われて、久しぶりにスキーを滑ることになりました。そのときにカービングのポイントである「角付け」、「荷重」、「回旋」という3つの要素を教えてもらいました。 3つを一気には難しいので、まずは「角付け」を意識しながら滑る、ビデオを見る、また意識して滑る。「角付け」ができたら次に「荷重」を意識する、ということを繰り返すことで、スキーのカービングが圧倒的に上手くなりました*2。そして何かを意識するためには、余裕が必要です。自分のスピードや斜度の範囲内で練習することで余裕ができ、意識したいことに集中することができます。
いまとなってふりかえると、どんだけ量をこなしても、ただそれだけでは質には変化しないと思います。もちろん慣れることでどこでも滑れるようになりました。しかし、その滑り方を続けていても、カービングが綺麗にできるようになるとは到底思えません。
まとめると、、、
- 意識しながら量をこなすことで質に変換することが可能となる。
- 意識を集中するためには、余裕が必要である。
最後に体重はいくら頑張っても質には変わりませんのであしからず。*3
ヒエラルキー組織における情報伝達パターン
現場では「無理」だという認識なのに、TOPは「上手くいっている」と認識しているという経験はありませんか?
自分の観察によると、この現象は以下の条件が揃うと発生しやすいようです。
- 階層構造が深めのヒエラルキー組織である
- 悪い報告をよしとしない文化を持つ
どうやって現場の無理という声がTOPまで伝わっていくかのイメージ図です。
【NO:無理です】 現場(図では一番下になっています) 【NO?:難しい可能性があります。】 【Yes?:大丈夫ですが、リスクあります】 【Yes:上手くいってます。大きな問題ありません。】
一番考えないといけないことは「報告は正しくない可能性がある」ということです。 人が報告をすると必ず伝言ゲームの要素が入ります。また悪い報告をして怒られたくないという感情や昇進のために悪い報告を隠して何とかリカバーしようとして報告を作為的に変更することも考えられます。
この状態になるとTOPが間違った情報を元に経営判断をする可能性があります。不幸なことですよね。
この解決策としては、TOPが現場を直に見に行ったり、現場の声をTOPに直接届けることができるような仕組みが必要です。このような活動を通して報告書だけでは得られない正しい現場の姿を認識することができます。 現場としては、オープンなデータを用意することで、TOPを含む誰もがいつでもアクセスできる環境を提供するのが良いと思います。
また組織としては、『悪い報告を歓迎する雰囲気』を作らないといけません。 悪い報告をすると上司の機嫌が悪くなる、上司からの叱責を回避したいという状態であれば、やはり悪い報告は後回しになってしまいます。 ここは文化なので組織に所属する人みんなで作っていきたいところですね。
テスト駆動開発(社内講演)
弊社の山梨事業所に和田卓人(t_wada)さんをお呼びして、テスト駆動開発についての講演をしてもらいました。
3時間でしたがDemoの圧倒的なライブ感が凄かったです。 和田さんの深遠なる知識と実務感を感じました。
今回もたくさん気づいたところあったので、忘れないように書き留めておきます。
TDDは単なるテストファーストではない。
プログラミングテクニックではあるけど、設計テクニックでもある。
ToDoリストからの選び方
一番重要 or 一番簡単なもの 和田さんは一番簡単なものを選ぶ
リファクタリングの終了条件
- 時間
- 数(重複が解消されたら)
重複派は2out派 or 3out派がある。和田さんは3out派
リファクタリングをするためには、All Greenが必須。
All Greenではない場合は条件を満たしていないので、まずAll Greenにすること All GreenのときのみリファクタリングしてもOK。
テスティングフレームワークはランダムに実行されている。
テスト自体に依存関係が入らないようになっている。依存があるとテストの並列作業が難しくなり、時間が極端にかかるようになる。
テストの時間を減らすためにやること
- 力とお金で解決する(=サーバー増設+並列実行など)
- 全件実行しないなど件数を絞っていく
クラウドではなく、オンプレで力押ししているところもある。
テストコードの品質
テストコードの品質はプロダクトコードと一緒にする。静的解析をかけている場合はかけるし、コードレビューもしていく。 昔はテストコードはプロダクトコードほど力を入れなくてよい、と言われていた。その結果、プロダクトコードとテストコードの割合が1対10とか1対20になった。 今となるとそれは間違っていたといえる。
t_wadaさんのレビューの仕方
まずは全体の構造=構造化されたToDoリストをじっくり見る。それがOKであればプロダクトコードやテストコードを見る。
せっかく和田さんと話す機会ができたので、札幌でTDDBCを開催したい件を相談しました。札幌でもTDDBCできるといいなぁ。
KPTのK
先日のソフトウェアシンポジウムでKPTについて考えるきっかけ*1がありました。
そこでKPTについて改めて再認識したことを書いておきます。
KというとKeep=良かったこととしてフセンに書き出すのが一般的だと思います。 その際に意識することは、Keepとして挙げた項目の中には『原因となる行動』と『その行動による結果』の両方が含まれているということです。 ふりかえりに慣れていないチームでは、『結果』の方が多く出ていないでしょうか?
例えば、「顧客から感謝された」というフセンがあったときは、これは結果になります。 これだけだと良かったねーで終わってしまいます。 もちろん結果をチームで共有することも大事なのですが、自分達のどういう行動が「顧客から感謝された」ことに繋がったかを考えて、行動のフセンも出すのが良いと思います。
「リリース前に2回デモをおこなった」(いままでは全くやっていなかった)
こういう行動のフセンが出てくるかもしれません。それがKeep(する行動)になります。
これだけKPTの天野さんのSlideShare「KPTのコツを掴め!!」p11にもこの話が載っています。
「良いことは現象なので、続けられない。その現象を引き起こす行動を確認する。」
まとめ
- Keepを出すとき/見るときは行動と結果を意識する
- 良い結果の原因となる行動をKeepする
*1 興味ある人は何があったか直接聞いてください ><
「2030SDGs」
中学のときの後輩で名寄にUターンして活躍している黒井が企画しているということで参加してきました。
SDGs(エスディージーズ)
SDGsとはSustainable Development Goals の略で持続可能な開発目標というもの。
国連では、2016年から2030年までの15年間はこの17のゴールを行動計画として掲げています。
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
最初の説明では『大事な人来るときは、ケーキを取っておきますね?それが「持続可能な」ということです』という説明がありました。
また"持続可能"は”自己犠牲ではないよ”というのも強く印象に残っています。
ゲームを使って学ぶ
今回はこのSDGsをゲームを使って学んで行くという趣旨です。 個人的に大好きなゲーミフィケーションなので、運営のあたりも興味深くみていました。 与えられた時間とお金のカードを使い、経済活動を表したプロジェクトをクリアしていき、自分のチームの目標を達成していくというものです。プロジェクトをこなすと、世界の指標(経済/環境/社会)が少しずつ変化していきます。面白いのは交渉などが自由に行えることです。 https://imacocollabo.or.jp/games/2030sdgs/
ペアになってゲームに臨みましたが、自分達に与えられた目標は「大いなる富」というもので、お金を貯めることです。 お金って、、、大事ですよね(笑
前半
まずはやってみよう派の自分としては、手持ちのプロジェクトをこなしてお金をためてみます。
何回かプロジェクトを実施すると早々と自分達のゴール条件を満たしました。
周りのチームからはプロジェクトの交換やお金、時間の取引などが活発になりました。
そして経済活動がガンガン回っていった結果、、、なんと!経済の指標がMAXに!
中間報告
一旦落ち着いてファシリテーターから現在の世界の状態の説明をしてもらいました。
経済は絶好調だけど、環境汚染、貧富の差などが広がっている状態です。
後半
中間報告で見える化されたことと、余裕が生まれたことで、沢山のチームが環境、社会にプラスの活動を選択している感じを受けました。またプロジェクトが発足したりして、他の人へ時間、お金を渡したりしていました。
最終的には環境、社会がかなり盛り返しました。
思うこと
自己犠牲ではなく自分が幸せになった上で後世に残すということがいいと思いました。自分も自己犠牲は嫌いで、大体は自己犠牲している自分がカッコいい的なところあるからだと思います。 そういう人に限って最終的には相手に求めすぎて、自分はこんなに頑張ってるのに・・・とか攻撃してきたりします(笑 それでは自分が幸せというのはどういう状態なんでしょうか?黒井は「自分が何に幸せを感じるか自覚することが大事」と言ってました。色々なものがあふれている時代なので、自分の中に見つけ出すのが難しいのかもしれませんね。
またゲーム化して学ぶことの面白さや、インプットのしやすさを改めて感じました。現実世界はそこまで簡単ではないけれども、単純化している部分があるから見えることもあります。今回は経済/環境/社会へのインパクトが分かりやすいと感じました。このゲームが終わった後でも「牛乳を飲む」という活動から経済、環境、社会へはどういう影響あるんだろう?とちょっとずつでも考えていけるようになりそうです。
ゲーム自体が面白かったのは確かですが、黒井に会えて話せたことが嬉しかったです。 ゲーム後の飲み会も名寄の話、ファシリテーションの話、アイヌの話などとにかく楽しく話した記憶が強いです。 いつか一緒に楽しいことやれたらいいなぁとぼんやり思いました。
RSGT2018 Day3レポート
3日目だけどまたまた言います。今日も最高でした!!
こんなに連続でグッとくることないので、テンション上げ上げです。
しかも仙台時代に仲良かった半谷さんに久しぶりに会うことができて、それもめっちゃ嬉しかったですね。
OST(Open Spece Technology)
OST知らない人はまずこちらを、、、 http://www.humanvalue.co.jp/report/positiveapproach/03.html
誰でも、いつもで、どこでも、なんでも 話すことができる夢のような時間です。 テスト系の人ならWACATEの夜の分科会のイメージが近いかな。
ネタだし
ネタが尽きません(笑
こんなに話したいことあるの?!っていうくらい各自がテーマを出してました。
30近く出たテーマ一覧は壮観でした。
自分の出したネタは『日常に溶け込むScrum』というテーマで、スクラムに関わっている参加者は日常で使っていること多いんじゃないかな~と思って提案しました。
日常に溶け込むScrum
事例をバンバンだしてもらいたいなぁと思ってましたので、 最初に自分からリフォームのときにカンバンを使った例を出しました。(厳密な意味ではScrumではないけど)
- リフォームのときにカンバンを使うことで、やることを可視化した。
- 結婚式をScrumで実施し、タスクを洗い出した。
- 子供の夏休みの宿題を可視化した。
- 土日やることをタスク管理する。
- ダイエットにも効きそうだね!(まだやってない)
- 妻と1年のふりかえりをする。
- ネコ神社。ネコ様の力で会話をやさしくする。
- 子供に今日どうだった?って話をして、ふりかえり、共有を促す。
- 子育てを属人化しない
- ダイビングも楽しい経験をしてもらうために、計画をする。
- 旅行に行ったらふりかえりする。
沢山出てきましたねぇ~ 超楽しかったです。
他にも朝の会や目標、時間が決まっている小学校ってスクラムに近いよね、という話を近くにいたキロウさんにしてもらい、一同「確かに…」ってなりました(笑
せっかくなので出てきたものをちょこっと整理してみます。
問題 | スクラムっぽい解決策 |
---|---|
複雑で沢山あるもの | タスク一覧、カンバンなど。 |
負の感情を防ぐもの | ネコ、おやつなど。(リッチの基調講演では赤ちゃんや犬って言ってました) |
何かを実施する前にやった方がいいこと | お互いの期待値をそろえる。 |
何かを実施した後にやった方がいいこと | ふりかえりで、感謝と問題点を伝える。 |
という感じで抽象化すると日常生活でもどんどん使えそうですね。
これに感謝を含めて、日常生活に溶け込ませていきたいです。
今年はどこかで『壁紙貼りで学ぶScrum』ってのを企画したいと思ってます(笑
あなたの中に世界がある
ITイベント、ひいてはIT業界を陰で支えてきた翔泳社の岩切さんの話。 ScrumGatheringTokyoも支えらてきたらしいです。
岩切さんのルーツ
岩切さんが大切にしている3つのこと
- そこに大義はあるか?
- 共感できるか?
- 貢献できるか?
人は大義に集う
- ケチくさいこと言わずに太っ腹になる。
- 本気でやる。本音で話す。
- リアル+ネットの力で最大化してモノを作っていく。
- 大義を継続してリリースしていくために利益を出す。
- 品質にはこだわる。
心の中で戦争が起きたとき
- 俯瞰する -> アジャイル開発が使える
- 深く潜る -> 呼吸、瞑想
感想
IT業界を陰で支えていた岩切さんの言葉の中に、 「本当にそのプロジェクトに大義があれば、後継者があらわれHackし、 もっと大義を広げてくれて継続していくはず」というのを聞いて、JaSST東北のみんなのことを思い出し、熱い何かがこみ上げました。飲みすぎたお茶ではないと思います。 最後の言葉(写真参照)も「恩の先送り」につながる言葉でJoyから始まったこの3日を締めくくるにふさわしい言葉でした。
明日くらいにもう少し頭を整理して、3日間のまとめを短めに書こうと思います。 ブログの数狙いではありません。あしからず。