なぜなぜ分析10則読了

会社の不具合分析でなぜなぜ分析を使っているので、『なぜなぜ分析10則』を購入し読んでみた。なぜなぜ分析がやりにくいという声も聞くので、それについても少し考えてみた。

この本はなぜなぜ分析でやりがちな過ちを例題としてあげているので、書いてあることは理解はしやすいかもしれない。ただ、自分でやってみるとどうしようとなってしまう。

結局は『なぜ』という言葉が抽象的過ぎて、何を書いたら良いのかが分らなくなってしまうのが、なぜなぜ分析を難しくしている一因だと思っている。

 

以下、この本でグッと来たところを書き留める。

 

なぜなぜ分析のねらい(落としどころ)は、再発防止策を導くことである。

真の要因を見つけることではなく、再度起こさないようにするところまでが

なぜなぜ分析ということ。確かに原因がわかったら喜んで終わってしまうもんなぁ。

家に着くまでが遠足というのと似ている。

 

ベテランと若手が一緒になぜなぜ分析をすることで、

ベテランの頭にある間違った経験則が正されるとともに、

ベテランの知識が若手に伝わっていく。

これは確かにそうだね。

長くやっていると伝承されたものがあったり、

しかも現象論だった場合は、おまじないに近いものの可能性もある。

ベテランと若手お互いにメリットがあるっていうのはいいことだ。

 

様々なタイプが発生しており、絞込みにくい場合は、目の前の1個に絞り込む

これを究極の1個絞りという(筆者が名づけた)。

複数の要因がある場合は、なんとなく共通点を見つけようとして微妙な分析を

しがちだが、よく分らないときは目の前の一つに集中せよ!ということ。

 

現象を絵や流れ図に描き出す。

頭の回転が速い人だと、議論が空中戦で結論まで行くことが多い。

が、実は勘違いしていることもあるので、絵に描くことは情報を共有化する上で重要なんだなぁと再認識。WACATEの冬で実施したお隣さんを明確にして絵を描きましょうというワークが使えそうな感じ。

  

決して「責任追及」するために分析するではなく、

あくまで再発防止策を導くために実施することを忘れないで欲しい。

これもなぜなぜの導入を難しくしている要因の一つになっていると思う。

担当者に状況確認をする場合に、やはり詰問調になる。

プロジェクトを良くするんだ!という一緒の意識がないとなぜなぜは本当にキツイ作業になる。そしてキツイ作業というのは人間は続かない。。。

 

根拠も分らずにルールを守ろうとすることほど危険なことは無い。

なぜなら、ルールというものは、時の流れに応じて変えていかなければ

ならないものだからである。

これは本当に多い。。。

意味のないルールや昔のルールに則って仕事している人のなんと多いこと。

ちょっと考えればおかしいの気づくはずなんだが。。。

自分もそうならないように気をつけよう。

基本は常に自分で考えることかな。

 

でもやっぱりなぜなぜが難しいことには変わりないので、

後でソフトウェア開発のなぜなぜをまとめてみようと思う。