AgileJapan仙台サテライト 参加レポート①
今年もやります。AgileJapan2014。 早速基調講演のレポートを書いてみましたー
予習用の水野さんのYouTube
『時を超える技術』 水野和敏氏 ―あなたと部下を最高の結果に導く極意とは?― - YouTube
ソフトウェア開発者に問う ~日本人のモノづくりの本質とは~
元日産GTR責任者:水野和敏(みずのかずとし)
企画・開発・設計・生産・販売・品質保証も 全てが一体になるのが日本の素晴らしさ。 切ってしまうから言葉でつなげるだけ仕事になる。 言葉を代理してくれるのが、メカニックであり、セールスマンである。
最初からガチンと来る。。。この人は間違いなく面白いという予感!
文化の違うところに、違う経営手法を用いるとおかしくなる。 価値観を共有できるのは実はすごいアドバンテージ。 日本語は感情を伝えるのにはとてもよい言語である。
どうしても仕様などを日本語で書くと厳密ではないと感じるけど、コミュニケーションの言語としては表現が豊かなんだろうなぁ。
レーシングチームに入ったとき、まずレースとはなんぞやをやった。 How to じゃなくて、What isだ! データ解析者を3人雇って、全てのデータを分析した。 データを見ながら、相手の監督の考えもシミュレーションする。 プロのドライバーへもデータを使い毎日フィードバック。 プロのドライバーのの凄さは1時間で0.2秒の誤差。これは瞬きとほぼ同じ時間。 実はBigDataはみんなをやる気にさせるマネジメントツール 裁量権と目標を与えるとみんなやる気になる。 未来の目標を如何に共有化するかがチームの最高の仕事。
感覚ではなく、データを見ながら目標に近づいていくというのはとてもいいこと。 ただデータだけでは動かないのでパッションとデータに基づいた目標が与えられたとき、 素晴らしい力を発揮するのだと思った。
Try&Errorと言うと聞こえがいいが、言っちゃうと壊れた&直した。 無駄なTry&Errorはしない。車はエラーすると人が死んじゃう。 人・物・金・時間が従来の半分でいい。この半分はエラーがないからできる。
かなり早い段階で意識を共有して、無駄なTryをしないっていうのは凄いなぁ。。。
普通の人がお金を使うことではなく、お金持ちがお金を使わなくなることを 不景気という。ディスカウントバリュー戦略はダメだっ。
確かに安売り戦略は全てが疲弊しちゃうよね。 最後の質問にもあったけど、HighClassとMiddleClassを狙っていくのがいいんだと思う。
GT-Rはよく見るとセダン。スナップショットがそのままカタログになる。 でもそれがいいところ。トランクがあるスーパーカー作ったっていいじゃない! タイヤがバーストしても、そのままディーラーに行けてもいいじゃない! それが日本人が作るスーパーカー、おもてなしの心。
やっぱり日本人は色々なものを取り込んで混ぜることに関しては圧倒的な才能があるんだと感じた。
技術の進歩で値段は上がりますか? iphoneは?冷蔵庫は?車は? 実は値段を下げるものじゃないですか!!
それは確かにそうかもしれない。機能をつけたら付加価値になると思うのはまやかしなのかもしれない。少なくとも数年のスパンで考えると付加価値は下がっていくと思う。
低いレベルに合わせた設計と作りをしたとき、本当にその商品は 進化しているのだろうか?誰かがOKと言ったとかで作ってないですか? 会社という枠でモノを見てるから、ニュートラルにモノを見れなくなる。 会社は実現の手段であって、目的ではない。 職業の選択:What/Why 会社の選択:How
確かに会社の居心地がいいと、自分で考えることをやめて、誰かのせいにして進んでしまうなぁ。。。色々な人から話を聞いてもが多い気がする。
夏スーパーカー乗っている人が冬SUV乗るのは幸せか? 冬も乗れるスーパーカーを作ればいいじゃない! 事実を知ったら発想が出てくる。
なるほど、モノがないときはそのコンセプトは馬鹿にされたかもしれないけど、 実はそこに真の需要があるかもしれない。。。
日本車に比べ、ドイツ車はリコールが少ない。 テストコースくらいじゃ、本当の状況を再現することはできない。 ドイツはマイスター制度があるので、モノを作ることに希望がある。
技術者が国家資格で優遇されるというのはとても良い制度だと思うなぁ。 日本でももっと能力を持った人が優遇されればモノつくりが良い方向に向かうと思う。
一番上にいるのは、現場!! 現場が造れないものを設計しても無理・無駄が起こる。 現場と設計を平行で進めていく。 現場のレベルが上がらないと設計のレベルが上がらない。
設計が言ったから、設計が言ったから・・・はダメ 水野さんのマネした言い方が面白すぎる(笑
未来は言葉ではなく画像。過去は言葉。 言葉と数字でディスカッションしても未来は生まれない。 新しいこと、未来は言葉からでない。
未来はストーリや画像で語れ!!というメッセージが熱かった!!
ってか尋常じゃなく面白かったなぁ。。。
水野さんありがとうございました。
【質問】
現場と共有するためには?
【回答】
会社からの肩書きが自分の能力だと錯覚する。
会社にもらった権限を忘れる。失敗をする可能性があるが、その失敗をリカバーするために自分は一体どうすればいいのかを真摯に考える。
【質問】 リーダーやチームで共有するべきコツ 【回答】 みんな趣味で仕事している。それは仕事ではない。 仕事は人のためのもの。キーワードは"人の喜び"、それをもって共有できる。 人のためにと思うと、共有できる。 まず初めにどんな人をどのように喜ばすかを考えなければいけない。
【質問】 水野さんの夢 【回答】 日本を象徴する最高級のフラグシップを作らないといけない。 最高級(HighClass)と廉価版(LowClass)の間のMiddleClassをどうするかが分からない。 そこをどうにかしていきたいと思っている。
【質問】 ソフトウェア技術者に一言 【回答】 どうせ人生は一度きりなので、会社に囚われずに社会に対してどうしているかを考えて欲しい。趣味や欲は捨てました。ダメで元々だと思いなさい。失敗したら社長が悪い(笑 失敗しちゃいけないと思えば思うほど、何もできなくなる。